【IT雑談】古くなったパソコンの再活用方法(アップグレード編)

こんにちは。ねこまんまです。

下記記事の続きとなります。

今回も前回に引き続き、自宅に眠っている古いパソコンを活用する方法についてご紹介したいと思います。

前回はメンテナンス編として動作確認、フォーマット、クリーニング等についてお話させていただきましたが、今回はアップグレード編ということで拡張や新OSのインストールについてお話したいと思います。

拡張(パーツの交換&増設)

古いパソコン(古さの程度によりますが)は中古パーツが安くて豊富なため、それほどお金を掛けずに性能を上げることができます。

目安としては2010年前後に生産されたパソコンであれば、その当時のCPUが現在(2020年)でも利用できる性能であることが多く、さらにメモリの規格が現在の規格から2世代くらい型落ちなので中古市場でも投げ売りされており、カスタマイズの費用対効果が高めです。

今回はそれらの条件に当てはまるパソコンが私の家に眠っていたため、それをカスタマイズしていこうと思います。

今回カスタマイズするパソコンは、DELLのinspiron530sです。

アップグレード前のスペック

購入時のスペックは下記のとおりです。

  • OS
    • Windows Vista(32ビット)
  • CPU
    • intel Core 2 Duo E8600
  • RAM(メモリ)
    • 2G(DDR2)
  • ROM(補助記憶)
    • HDD(500G × 1)

購入したのは私が大学に入学した年ですので、パソコン自体は2010年付近に発売されたものです。

特徴としてはCPUのCore 2 Duo E8600が当時のミドルグレード最上位的な立ち位置でしたので、今でも現行CPUの最廉価モデルと同等(より少し劣るくらい)の性能はあります。

このままでも使い方によっては使えなくもないですが、最寄りのハードオフでよさそうなものを見つけましたので、アップグレードすることにしました。

用意したもの

購入したものは下記のとおりです。

  • メモリ(DDR2) 1G × 2
    • 100円 × 2
  • SATAケーブル(データの方のみ。電源は標準で複数あったため不要)
    • 100円
  • HDD(500G)
    • 2,000円
  • HDD固定ねじ
    • 300円
  • CPUグリス
    • 1,200円

CPUグリスとねじはAmazon、それ以外はハードオフで購入して合計3,800円でした。

ハードディスクは別目的のバックアップ用に購入したもので日常使いのみなら不要ですので、HDDとSATAケーブル、ねじを除けば1,400円です。

CPUグリスはCPUの排熱を手助けしてくれるものですが、経年劣化していくため古いパソコンを再稼働する際は塗りなおすことをおすすめします。

CPUグリスがきちんと塗られているとCPUの性能も十分に発揮できますし、ファンの音も静かになるので一石二鳥です。

塗り方は難しくないですし、ググると山ほど情報が出てくるのでここでは割愛します。

私から注意点を挙がるとすれば、塗りすぎに気を付けることくらいです。(はみ出るくらいなら足りない方がマシです。)

アップグレード後のスペック

作業後の画像はこんな感じです。(ぱっと見では何が変わったのかわかりませんが…)

カスタマイズ後の最終的なスペックについては下記の通りになりました。

  • OS
    • Windows Vista(32ビット)
  • CPU
    • intel Core 2 Duo E8600(グリス交換済み)
  • RAM(メモリ)
    • 4G(DDR2)
  • ROM(補助記憶)
    • HDD(500G × 2

注意点としてこの世代のパソコンは、OSまたはマザーボードの都合でメモリの上限が4Gまたは2Gまでとなっていることがほとんどです。

上限以上のメモリを搭載するとパソコンが起動できなくなることもあり、起動できたとしても上限以上のメモリは認識できないため、いずれ上限を超える分は無駄になります。

2Gについては余程古いPCかレアケースですので、4Gが上限というのを頭の片隅に入れておくとよいと思います。

日常使い用であれば現代においてもメモリは4Gあれば普通に使えますし、少し気を付けて負荷をかけないようにすれば2Gでもなんとかなります。(そもそもCPUの性能がたかが知れているので、メモリだけ多く積んでもあまり意味はないです。)

最後に起動確認をして、構成がアップグレードされていることを確認します。

OSの再インストール

ハードウェアのカスタマイズは完了しましたので、次はソフトウェアです。

Windows Vistaはセキュリティパッチ等のサポートが2017年に終了しているため、そのままではインターネットに接続することはできません。

Windows 7以降であればmicrosoftが公式でWindows 10へのアップグレードを提供しているのですが、Windows Vsita以前のOSについてはそういったサポートはありません。

1万数千円でWindows 10を単体で購入することはできますが、10年も前のパソコンにそこまでお金を掛けるのは合理的ではありません。

そこで今回は無償提供されていてかつ、セキュリティパッチ等のサポートの提供があるOSをインストールすることにします。

そういったOSは様々ありますが、今回はubuntuというOSをインストールします。

ubuntuについて

ubuntuはLinuxという種類のOSの1つで、Linuxの中でもユーザインタフェース(画面の構成とか操作性とかのこと)が親切な設計だと言われています。

またユーザインタフェースが親切設計と言われているLinuxは他にもありますが、ubuntuはその中でもダントツで普及率が高いため、トラブル時などの調査が他に比べて容易です。(使っている人が多いものほどググったときに有用な情報を見つけやすい傾向があります。)

無償のOSを使うことにした際一番気になるのがセキュリティについてだと思いますが、ubuntuとwindowsでどちらがセキュリティ的に優れているのかは、申し訳ありませんが私には判断できません。

よく言われることとしてコンピュータのウイルスというのは、広く感染させるために「普及率の高いものを対象とする説」があり、すなわちそれはWindowsが対象になりやすいことを意味します。

先ほどubuntuの普及率が高いと申しましたが、それは”UIが親切設計のLinux”という限定的な範囲の話であり、全体で見れば普及率はWindowsが圧倒的です。

参考:ライブドアニュース 25%超がWindows 7という状況 – 12月OSシェア

また当然ですがubuntuにもセキュリティパッチという概念はあり、定期的にリリースされています。

以上のことから私は、ubuntuがwindowsに比べて著しくセキュリティレベルが低いことはないと思っています。

また個人的にセキュリティリスクはパソコンの使い方に強く関係すると考えており、結局のところ利用者のセキュリティ意識次第だと思っています。(windowsだろうとubuntuだろうと怪しいアダルトサイトを見ることが危険なことには変わりないという意味です。)

ubuntuのインストール

ubuntuのインストールはWindowsのインストールと比べても特別難しいことはありませんが、以下の2点に注意が必要です。

32ビットと64ビット

ほとんどのOSには32ビット版と64ビット版の2種類があります。

詳しく話をしようとするとキリがないので簡単に説明しますと、最近販売されているパソコンにインストールされているOSはほぼすべてが64ビット版で、今回例に挙げた世代以前のパソコンのほとんどは32ビット版OSがインストールされています。(その間の世代は32ビットと64ビットが混在している感じです。)

そして重要なのは64ビットのOSがインストールできるパソコンには32ビットのOSもインストールできますが、逆はその限りではないということです。

今回私が使っているパソコンは下記画面から確認できる通り、もともと32ビット版のWindowsがインストールされています。

すなわちこれからインストールするubuntuも32ビット版を選ぶ必要があるということです。

しかし多くのOSは32ビット版のサポートを積極的に行っておらず、おそらくですが5年以内くらいに32ビット版のOSはほぼ絶滅すると思います。

例えばWindows 10であれば、32ビットについてはWindows 7からのアップグレードのみ対応となっていますし、ubuntuについても19.10以降は32ビットのサポートを一部のサービスに限定しています。

そのためこれから32ビットOSをインストールして何かしようと考えている方は、5年程度のライフサイクルを前提に行動されるとよいと思います。(そもそも今の32ビットパソコンは5年後物理的に実用に耐えないでしょうから、自然と淘汰されていくと思いますが…)

LTS

ubuntuのバージョンにはLTSとそうでないものがあります。

LTSは簡単に言えば長期的(おおむね5年程度)なサポートが約束されているバージョンのことです。

サポートが終了すると、該当するバージョンで不具合や脆弱性が見つかったとしても対応してもらえないため、サポート切れのWindowsを使っているのと同じ状況になってしまい、わざわさubuntuを使っている意味がなくなります。

64ビットであればサポートが終了する前にバージョンアップすればよいだけなのですが、32ビットについては前項でお話した通り、これから出る新しいバージョンで32ビット版が提供される保証はありません。

そのため32ビット版を利用する場合はLTSのバージョンを選択し、長期的なサポートが約束された状態にしておくことが重要になります。

余談ですが64ビットだとしてもソフトウェアの動作保証うんぬんのことを考えると、LTSのバージョンを利用するのが無難です。

OSに限った話ではないですが、バージョンアップに伴って今までできていたことができなくなることはよくある話ですので、安定性を重視するなら不要なバージョンアップは避けるのが無難です。

現行の主要なubuntuのバージョン情報をまとめると以下の通りになります。

バージョンLTSか?32ビット版サポート期限
16.04LTSあり2021年4月
18.04LTSあり2023年4月
19.10LTSでないなし2020年7月
20.04LTSなし2025年4月

表を見てわかる通り32ビット対応最後のLTSバージョンは18.04ですので、今回の作業でも18.04をインストールしていきます。

インストール手順

繰り返しになりますがubuntuのインストール手順は特別難しくはありません。

必要なものはインターネットに接続できるパソコン、フォーマットしてよいUSBメモリの2つだけです。

まずUbuntu ReleasesからUbuntu 16.04(32-bit PC (i386) desktop image)をダウンロードします。

最終的には18.04をインストールすることが目的ですが、私が調べる限りではubuntuの公式サイトから32ビット版の18.04をダウンロードすることはできないようですので、16.04を18.04にアップグレードすることにしました。

ちなみに16.04も2021年までサポートが有効なため、当面の間は16.04のまま使うのもありです。

次に上記サイトからダウンロードしたイメージファイルをUSBメモリに書き込みます。

USBメモリはフォーマットする必要があるため、必要なデータが保存されている場合は別のデバイスに移しておきましょう。

フォーマット手順はググると山ほど情報が出てきますが、下記記事でも紹介しています。

注意点としてはファイルシステムをNTFSではなくFAT32にすることくらいです。

続いてRufusというソフトを使って、イメージファイルを起動可能な状態でUSBメモリ(以下LiveUSB)に書き込みます。

単にイメージファイルをUSBメモリにコピー&ペーストするだけでは、USBメモリをパソコンに接続してもubuntuのインストールは開始されません。

Rufusを起動すると下記のような画面が表示されます。

“デバイス"が該当のUSBメモリになっていること、"ブートの種類"がダウンロードしたイメージファイルであることを確認したうえでスタートボタンを押します。

正常終了したらLiveUSBの作成は完了ですので、そのUSBメモリをubuntuをインストールするパソコンに接続して電源を入れます。

下記画面が表示されたら画面に沿ってインストールを進めていきます。

普通にWindowsが起動してしまう場合はUSBメモリよりもHDDの方が起動の優先順位が高くなっているため、USBメモリの優先順位を上げる必要があります。

ブートの優先順位はBIOSから操作するため、パソコンのメーカーによって手順は異なります。(大抵は「メーカー名 BIOS BOOT」などでググるとすぐに有用な情報が見つかります。)

一例ですが下記記事でもブートの順番を変更しているため、参考にしていただければ幸いです。

インストールは画面に沿って進めていくだけなので簡単です。

インストーラーは既存のOSを検知できるようで、そのOSの扱いを聞いてきます。

私はWindows Vistaは今後使う予定はなかったので、削除しました。

2つのOSを共存させる選択もありますが、おそらくパフォーマンスが落ちるので特別な理由がないのであればやめておいた方がよいと思います。

インストールが無事終了したら右上の無線マークからネットワークの設定をして、インターネットに接続できることを確認します。

ブラウザはFireFoxというWindows標準のものとは異なりますが、直感的に操作できると思います。

とりあえずこれでネットサーフィンはできる状態にはなりました。

最後にバージョンを16.04から18.04にアップグレードします。

まず「Ctrl + Alt + t」でコマンドラインを開きます。

こんな感じで黒い画面が出てきたら以下のコマンドを実行していきます。

実行は基本的に"コマンドを入力→Enter"、確認を求められたらYESなら"y→Entrer"、NOなら"n→Enter"の3通りを覚えておけばなんとかなると思います。

まずは以下のコマンドを順番に実行して16.04の最新状態にします。

sudo apt update
sudo apt upgrade
sudo apt dist-upgrade

私もあまり詳しいことはわからないのですが、windows updateに例えるとupdateが更新プログラムの確認、 upgradeは更新プログラムのインストールに当たると勝手に解釈しています。

ですので16.04のまま使うにしても18.04にアップグレードして使うにしても上記コマンドは定期的に実行する必要があります。

ちなみにdist-upgradeはupgradeに加えて不要なパッケージの削除、新規パッケージの追加を行います。(言い方を変えるとupgradeは今あるパッケージを最新の状態にするだけなので、安定性を重視する場合や最新バージョンでは消えている機能を何らかの理由で使い続けたい場合はupgradeが有効です。)

今回はとにかく16.04の最新状態にしたいのでdist-upgradeだけでよいと思いますが、念のため両方実行しておきます。

上記コマンドはあくまで16.04の最新状態にするだけで、これだけでは18.04にアップグレードすることはできません。

ちなみに"sudo"というのはスーパーユーザ(Windowsでいうとadministrator、Linuxならroot)権限でコマンドを実行するという意味です。

アップデートなどのパソコン全体に関わる処理はスーパーユーザ権限が必要になります。

次に下記コマンドでアップグレードするためのソフトをインストールします。

sudo apt-get install update-manager-core

次のコマンドは高確率で不要なのでスルーでもほぼ大丈夫です。

cat /etc/update-manager/release-upgrades

catコマンドはファイルの内容を表示するコマンドです。

対象ファイルに”Prompt=lts”と記載があることを確認します。

この記載があると、アップグレード時にLTSバージョンよりも新しい非LTSバージョンがあったとしても、LTSバージョンで留まるようになります。

デフォルトで上記の通り設定されているはずなので、念のための確認です。

LTSバージョンで留まった方がよい理由は前項に記載した通りです。

次のコマンドでアップグレードを実行します。

sudo do-release-upgrade

途中で確認が入ることがありますが、よくわからなければ上記の通り「y→Enter」でよいと思います。(何かトラブったらLiveUSBで再度16.04をインストールすればよいです。)

最後に再起動を求められますので、ubuntuが無事起動してバージョンアップされていることを確認したら作業完了です。

日本語入力ができない場合は、下記サイト様を参考に作業すると日本語入力ができるようになります。

参考:LFI Ubuntu 18.04 LTSで日本語が入力できない!どうすればいい?

最後に

全2回にわたって自宅に眠っている古いパソコンの活用方法についてご紹介させていただきました。

ネットサーフィンをするくらいであればWindowsでもubuntuでも大して変わりませんので、もし興味のある方は試してみてはいかがでしょうか?

最後までお付き合いいただきありがとうございました。